公開日: 2025年10月6日

【完全版】身内が亡くなった後の手続き・相続のすべて:期限別チェックリスト 山形、郡山、宇都宮、壬生での葬式、家族葬はアオバヤへ

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はじめに:悲しみの中で迫られる、手続きの迷路

大切なご家族を亡くされた悲しみの中、遺族には息つく間もなく、複雑で多岐にわたる行政手続きや相続のプロセスが待ち受けています。期限が厳格に定められているものも多く、何をいつまでにすべきか分からず、途方に暮れてしまう方も少なくありません。

この記事は、そんな困難な時期を乗り越えるための、明確なロードマップです。手続きを時系列に整理し、必要な書類や窓口を網羅した究極のチェックリストとして、ご遺族の負担を少しでも軽減することを目指します。

直後から7日以内に行うべき最優先事項

葬儀の準備と並行して、以下の法的な手続きを迅速に進める必要があります。

死亡診断書(死体検案書)の受け取り

全ての始まりとなる最も重要な書類です。病院で亡くなった場合は医師から「死亡診断書」が、ご自宅での突然死や事故などの場合は監察医から「死体検案書」が発行されます。後の手続きで何度も必要になるため、必ず複数枚コピーを取っておきましょう 。

死亡届の提出

  • 期限: 死亡の事実を知った日から7日以内。
  • 提出先: 故人の本籍地、死亡地、または届出人の所在地の市区町村役場 。
  • 備考: 通常は葬儀社が代行してくれますが、法的な提出義務は遺族にあります。

火葬(埋葬)許可証の交付申請

死亡届を提出する際に、同時に「火葬許可申請書」を提出します。受理されると「火葬許可証」が交付され、これがないと火葬を執り行うことができません 。

葬儀後、14日以内に済ませるべき手続き

葬儀が終わり少し落ち着いたら、以下の手続きに着手します。期限が短いため注意が必要です。

年金受給停止の手続き

  • 期限: 厚生年金は10日以内、国民年金は14日以内 。
  • 提出先: 年金事務所または街角の年金相談センター。
  • 注意点: 故人のマイナンバーが日本年金機構に登録されている場合、原則として届出は不要です [63]。手続きが遅れると年金が過払いとなり、返還手続きが必要になるため、速やかに行いましょう。

健康保険証の返却

  • 期限: 国民健康保険・後期高齢者医療制度は14日以内、会社の健康保険は5日以内 。
  • 提出先: 国民健康保険等は市区町村役場、会社の健康保険は故人の勤務先 。

介護保険被保険者証の返却

  • 期限: 14日以内。
  • 提出先: 市区町村役場にて「介護保険資格喪失届」を提出します。

世帯主変更届の提出

故人が世帯主だった場合、14日以内に新しい世帯主を届け出る必要があります 。

各種契約の変更・解約と給付金の申請

期限に幅がありますが、忘れないうちに早めに着手しましょう。

金融機関への連絡

故人名義の預貯金口座は、死亡の事実を金融機関に伝えることで凍結されます。これにより、不正な引き出しを防ぎ、相続手続きの準備に入ります 。

公共料金・通信・クレジット等の手続き

電気、ガス、水道、電話、インターネット、携帯電話、クレジットカードなど、故人名義の契約について、名義変更または解約の手続きを行います 。口座凍結により引き落としができなくなるとサービスが停止する恐れがあるため、特にライフラインは迅速な対応が必要です。

生命保険金の請求

  • 期限: 死亡の翌日から3年以内が一般的 。
  • 手続き: 保険会社に連絡し、必要書類(保険証券、死亡診断書、受取人の戸籍抄本など)を提出します。

葬祭費・埋葬料の請求

  • 期限: 葬儀を行った日の翌日から2年以内 。
  • 内容: 故人が加入していた公的医療保険から、葬儀費用の一部として給付金が支給されます。国民健康保険からは「葬祭費」、会社の健康保険からは「埋葬料」という名目で、多くの場合5万円が支給されます。これは申請しないと受け取れないため、忘れずに行いましょう。

相続手続き―10ヶ月間の長丁場

相続は、最も専門的で時間を要するプロセスです。以下の流れに沿って計画的に進めましょう。

遺言書の有無の確認(速やかに)

遺言書の有無によって、その後の手続きが大きく変わります。自宅や貸金庫を探すほか、公正証書遺言の場合は公証役場で検索が可能です 。自筆の遺言書が見つかった場合は、家庭裁判所での「検認」手続きが必要です 。

相続人の確定(3ヶ月以内が目安)

故人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本等を取得し、法的に全ての相続人を確定させます 。

相続財産の調査(3ヶ月以内が目安)

預貯金、不動産、有価証券といったプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も全てリストアップします ]。

相続放棄・限定承認の選択(3ヶ月以内)

調査の結果、借金が資産を上回る場合などは、家庭裁判所で「相続放棄」または「限定承認」の手続きを検討します。この3ヶ月という期限は非常に厳格で、過ぎてしまうと原則として全ての財産と負債を相続することになるため、最重要の期限です 。

故人の所得税申告(準確定申告)(4ヶ月以内)

故人が亡くなった年の1月1日から死亡日までの所得について、相続人が代わって確定申告を行います 。

遺産分割協議

遺言書がない場合、相続人全員で遺産の分け方を話し合い、「遺産分割協議書」という合意文書を作成します 。

相続税の申告・納付(10ヶ月以内)

遺産の総額が基礎控除額を超える場合、相続税の申告と納税が必要です。この10ヶ月という期限も厳守しなければなりません 。

身内を亡くした後の手続きは、多岐にわたる機関(市役所、年金事務所、税務署、法務局、金融機関など)とのやり取りを、それぞれ異なる厳しい期限内に行う必要があります 。この複雑なシステムは、悲しみに暮れる遺族にとって大きな「二次的負担」となります。これは、日本の行政手続きが、利用者の心理状態を前提に設計されていないことの証左でもあります。だからこそ、生前の「終活」で情報を整理しておくことや、必要に応じて司法書士や税理士といった専門家の助けを借りることが、この負担を軽減し、故人を偲ぶ大切な時間を確保するために極めて有効なのです。

期限 手続き内容 主な窓口
7日以内 死亡届の提出、火葬許可証の取得 市区町村役場
10日・14日以内 年金受給停止の手続き 年金事務所
14日以内 健康保険・介護保険の資格喪失手続き、世帯主変更届 市区町村役場、勤務先
2年以内 葬祭費・埋葬料の請求 市区町村役場、健康保険組合
3年以内 生命保険金の請求 各生命保険会社
3ヶ月以内 相続放棄・限定承認の申述 家庭裁判所
4ヶ月以内 準確定申告(故人の所得税申告) 税務署
10ヶ月以内 相続税の申告・納付 税務署


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