公開日: 2025年12月10日 - 最終更新日: 2025年12月10日

【山形・郡山・宇都宮】喪中の年末年始、どう過ごす?地域で見つける「心の温め方」と供養の話 葬式、家族葬はアオバヤへ

Avatar photoアオバヤ仏商
  • シェア
  • twitter

みなさん、こんにちは。

山形、福島(郡山)、栃木(宇都宮)で皆様の旅立ちのお手伝いをしております、葬儀のアオバヤです。

今年も残すところあとわずかとなりました。街がクリスマスのイルミネーションからお正月の装いへと変わるこの時期、大切な方を亡くされたご遺族の方々は、少し複雑な心境で過ごされているかもしれません。

「喪中だけど、初詣に行ってもいいの?」

「おせち料理は食べても大丈夫?」

「実家に帰るけど、雪深いお墓参りはどうすれば…」

私たちアオバヤのスタッフも、この時期になるとこうしたご相談をよくいただきます。

世の中が「おめでとう」ムード一色になる中で、自分たちだけ時が止まったような寂しさを感じる……それはとても自然なことです。

今日は、そんな皆様の不安を少しでも軽くできればと思い、私たちの地元である山形・郡山・宇都宮ならではの風習を交えながら、心温まる年末年始の過ごし方についてお話ししたいと思います。

温かいお茶でも飲みながら、ゆっくり読んでいただければ幸いです。

1. まずは基本の「キ」。喪中と忌中、初詣の悩み

一番多い「初詣に行ってもいいの?」という疑問。

結論から言うと、「お寺」ならOK、「神社」なら時期と状況によるというのが正解です。

ここで少しだけ、言葉の整理をしておきましょう。

  • 忌中(きちゅう): 仏教では四十九日、神道では五十日祭までの期間。「死の気配(ケガレ)」がまだ濃い時期とされるため、神様のいる神社の鳥居をくぐるのは控えるのがマナーです1。ご自宅の神棚も、白い紙で封じて静かに過ごします2
  • 喪中(もちゅう): 一周忌を迎えるまでの期間。お祝い事は控えますが、お祈りすること自体はダメではありません。

つまり、お寺(仏教)への参拝は、喪中・忌中に関わらず問題ありません3。仏様やご先祖様に手を合わせ、「無事に新しい年を迎えました」と報告に行くのは、むしろとても良い供養になります。

2. 【山形エリア】雪の中の「念」と、体温まる郷土料理

まずは山形から。

山形の冬といえば、なんといっても「雪」ですよね。内陸部の山形市周辺などは、年末年始のお墓もすっぽりと雪に覆われていることが多いです。

雪かきは「プラスチック製」が合言葉

冬のお墓参りで私たちプロが必ずお伝えしているのが、**「プラスチック製のスコップを持って行ってください」**ということです4。

金属製のスコップや硬い道具でガリガリやってしまうと、大切な墓石を傷つけてしまうことがあるんです。優しく雪をどけて、故人様のお顔(墓石)を出してあげてください。

雪をかき分けてたどり着いたお墓の前で手を合わせると、不思議と心が洗われるような、凛とした気持ちになりますよね。

辛抱強さを噛みしめる「からかい煮」と「納豆汁」

お参りの後は、温かい郷土料理で体を温めましょう。

山形のお正月に欠かせないのが、エイの干物を甘辛く煮込んだ**「からかい煮」5。これ、戻すのにも煮込むのにもすごく時間がかかりますよね。でも、その手間暇こそが「何事も辛抱強く」という山形人の気質であり、先祖代々受け継がれてきた「味の供養」なんです。

そして、冷えた体には「納豆汁」**が一番!。とろみがあって冷めにくい納豆汁は、雪国の知恵の結晶。七草粥の代わりに食べる地域もありますが、家族みんなでフウフウ言いながら食べる時間は、何よりの供養になります。

除夜の鐘を聞くなら、情緒あふれる**山寺(立石寺)**などもおすすめです6。雪景色の中に響く鐘の音は、きっと故人様にも届いているはずです。

3. 【郡山エリア】合理的な「七日堂」と、懐かしの「いか人参」

次は、福島県の郡山エリアです。

商都・郡山らしいなと感じるのが、**如宝寺(にょほうじ)の「七日堂まいり」**です。

混雑を避けて「1月6日〜7日」にお参りを

お正月三が日はどこも混みますし、「喪中だから派手な初詣はちょっと…」と気が引ける方もいらっしゃるでしょう。

そんな方におすすめなのが、1月6日から7日にかけて行われる「七日堂まいり」です7。

如宝寺は「お寺」なので、喪中の方でも安心してお参りできます。「まさる(魔が去る)」などの縁起物を求めて、静かに、でもしっかりと一年の無事を祈ることができます。

シンプルだけど奥深い「いか人参」と「キャベツ餅」

郡山の冬の食卓といえば、やっぱり**「いか人参」ですよね8。

スルメと人参を醤油ダレに漬け込んだ、あの味。松前漬けのルーツとも言われますが、昆布の粘りがないのが特徴です。

亡くなったお父さんが、晩酌のお供にこれをつまんでいた…そんな思い出がある方も多いのではないでしょうか?

また、逢瀬町発祥と言われる「キャベツ餅」**。炒めたキャベツにお餅を入れるという、一見驚きの料理ですが、野菜の甘みが優しくて、ほっとする味です。

ぜひ、仏壇にも小皿に取り分けて「今年もうまくできたよ」とお供えしてあげてください。

4. 【宇都宮エリア】雷都の守りと、知恵の味「しもつかれ」

最後は、栃木県の宇都宮エリアです。

宇都宮で初詣といえば二荒山神社が有名ですが、喪中の方や、お寺でゆっくりお祈りしたい方には**「多気山不動尊(たげやまふどうそん)」**などがおすすめです。

お不動様の炎で心を軽く

多気山不動尊では護摩焚きが行われており、燃え上がる炎を見つめていると、悲しみやモヤモヤした気持ちが少し軽くなるような気がします。

また、ご家族連れなら、除夜の鐘をつけるお寺を探してみるのも良いでしょう。お子様と一緒に鐘をつく体験は、命のつながりを感じる特別な時間になります。

賛否両論?でも愛おしい「しもつかれ」

そして、栃木県民のソウル……いえ、伝統食といえば**「しもつかれ」3。

鮭の頭(!)と大豆、鬼おろしでおろした大根を酒粕で煮込む郷土料理です。見た目のインパクトから敬遠されることもありますが、これは「食材を無駄にしない」という先人の知恵と優しさが詰まった料理なんです。

「魔除け」の意味もあるとされるこの料理9、好きだった故人様も多いはず。

また、一部地域(佐野方面や宇都宮の一部)では、お正月に「耳うどん」**を食べる風習もあります。耳の形をしたうどんを食べて「悪い話が聞こえないように」と願う。そんなユニークな食文化を通じて、家族で笑顔になることも、素敵な供養の形です。

5. ご自宅での供養:形式よりも「心」を大切に

お墓参りや初詣も大切ですが、一番身近な供養の場所は、やっぱりご自宅のお仏壇です。

「陰膳(かげぜん)」で一緒に食卓を囲む

お正月、家族みんなでご馳走を囲むとき、ぜひやっていただきたいのが**「陰膳」です。

特別な料理を用意する必要はありません。皆さんが食べるおせちやお雑煮を、ほんの少しずつ小皿に取り分けて、お仏壇(やお写真の前)にお供えするだけです。

「お父さん、明けましておめでとう。今年はいか人参、うまくできたよ」

「お母さん、外はすごい雪だよ」

そんなふうに話しかけながら、「亡き人も一緒にここにいる」**と思って過ごすこと。

それこそが、何よりの供養であり、残された私たちの心のケア(グリーフケア)にも繋がります。

おわりに

大切な人を亡くされて初めて迎えるお正月は、どうしても寂しさが募るものです。

「良いお年を」という言葉すら、辛く感じることもあるかもしれません。

そんな時は、無理に明るく振る舞う必要はありません。ご自身のペースで、静かに故人様を想う時間を持ってください。

私たちアオバヤは、山形・郡山・宇都宮の各地域に根差し、地域の皆様の「心」に寄り添う葬儀社でありたいと願っています。

年末年始、もし急なご不幸やお困りごと、あるいは法要についてのご相談などがあれば、いつでも頼ってください。私たちは24時間365日、皆様のそばにおります。

  • 山形エリア: あおば斎苑 鈴川、あおば斎苑 瀬波、あおば斎苑松山、あおば斎苑上町 など
  • 郡山エリア: あおば斎苑 郡山、リビング葬®郡山 など
  • 宇都宮エリア: セレモニーホール 雀宮、セレモニーホール五代、セレモニーホール 安塚 など

寒さが厳しい折、どうぞお体ご自愛ください。

皆様が、穏やかで温かい新年を迎えられますように。

アオバヤ葬儀の事前無料相談

皆様からのお問い合わせを、心よりお待ちしております。

こころの会についてはこちら

  • シェア
  • twitter
  • twitter
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket